プロサッカークラブの経営戦略について
Q.Jクラブはどのようにして収益を上げているのですか?
A.広告料、入場料、物販という“3本柱”を高める収益構造が基本です。
◆“3本柱”が バランスよく増えていくのが理想的 インターネット引用
主な収入源
・広告料収入
・入場料収入
・Jリーグ配分金
・アカデミー関連 の4つがある。
プロサッカークラブがかかえるシーズン前に直面する問題!
12月末には次年度の選手の年俸が確定するが、年間シート販売数や既存スポンサーとの契約更新、新規スポンサーの契約は不確定である。
→収入を見込めてない状況が続く。
経営リスクを回避するためには、広く浅く収入を確保するのが重要である。
広告料収入
→クラブを支援してくれる企業や法人から支払われる収入のことである。その対価として、企業や法人の認知度、知名度を広める手助けをする。
広告料収入(スポンサー)を増加させるためには、様々な掲出場所を販売している。ユニフォーム、トレーニングウェア、看板、大型ビジョン、CM、ゴール裏、ベンチ、担架、ビブス、監督着用ジャージなど
企業は利益と景気に大きく左右される。広告料収入に依存すると経営リスクが高くなるため、収入の50%以下に抑えることを目標にしている。
Jリーグ配分金
リーグ側が各クラブに配分するお金のことで、クラブの成績やリーグ側が一括管理する放映権料、グッズの販売利益などが反映され、クラブによって金額が異なる。
各クラブが独自で制作・販売できるグッズに限界があるため、プロの野球ほどグッズ収入が大きな割合を占めることがない。
事業協力配分金
→J1全クラブに3億5,000万円
J2全クラブに1憶5,000万円
J3全クラブに3,000万円
理念強化配分金
→J1のリーグ戦で1位から4位になったクラブのみに配分される。
1位 15憶5,000万円
2位 7億円
3位 3億5,000万円
4位 1憶8,000万円
降格救済金
→降格直後のシーズンのみ前年度の均等配分金の80%を保証する。
ACLサポート配分金
→ACL出場クラブに対しての強化費の補助を目的としたものである。総額8,000万円。
賞金
→リーグ戦やカップ戦、各種大会の順位に応じて賞金が配分される。
シーズンによって収入が大きく異なるため、この部分はあまり考えないようにして計画を立てている。
営業部の営業戦略①
必要以上に期待を抱かせないように、等身大のクラブを説明する。
・テレビ画面にほとんど映らない広告スペース
・クラブの現状(成績・立ち位置など)
営業部の営業戦略②
話術で相手を説得するのではなく、お金を出しても良いと思われる誠実な人間になるように努める。
スポンサー企業の社員が一体になって地元クラブを応援することでコミュニケーションが深まるといった、費用対効果を超えた価値を提供することができる。
スポーツビジネスにおけるクラブのマネジメントでは、いかに試合に勝つかという「フィールドマネジメント(FM)」と同様に、いかにビジネスとして収益を上げ、また事業拡大をするかという「ビジネスマネジメント(BM)」が重要です。
「広告料収入」「入場料収入」「物販収入」の“3本柱”の割合は、現状ほとんどのクラブにおいて「広告料収入」が最も多くなっていますが、 “3本柱”がバランスよく増えることが、クラブ、選手、クラブスタッフ、ファン・サポーター、各業務にかかわる方々、地域の方々などのさらなる幸せにつながるはずです。